音楽と酒シリーズ

  • 2025.09.17

Oasis『Whatever』 × テキーラショット— ロベルトとアレクシー、そして深夜のロンドンを駆け抜けた夜

はじめに Oasis の曲群を辿るこの連載を締めくくる一曲に、なぜか『Whatever』がしっくりくる。 鋭く刺すようなフレーズと、どこか達観した自由の宣言が混ざり合うこの曲は、私のロンドン滞在の記憶の中で“勇み足”と“解放感”を同時に呼び起こす。 今回は、前回記事で登場したInternationa […]

  • 2025.09.16

Oasis『Supersonic』 × ビール & ジントニック— International Student Houseの夜と、歌と酒がつむぐ成長の記憶

1)ロンドンでの青春と、十人部屋の寮生活 ロンドンに住んでいた頃、私はInternational Student Houseという留学生向けの寮に暮らしていた。 しかも十人部屋という大部屋。 二段ベッドがずらりと並び、朝はあちこちからアラームが鳴り響き、夜は各国の言語が交錯する。日本語を話す時間はほ […]

  • 2025.09.15

Oasis『Cigarettes & Alcohol』 × ジントニック — 下町のパブからクラブの夜へ

最初に ロンドンの夜は、香りと声でできている。 湿った石畳、パブの木のカウンターにこびりついた歴史、夜ごと繰り返される合図のような注文の声。そして、フロアから漏れる低いベースのうねり。 私にとって『Cigarettes & Alcohol』は、そうした夜の匂いをそのまま切り取った一曲だ。曲が […]

  • 2025.09.13

Oasis『Champagne Supernova』とシャンパン ― エペルネとランスでの記憶

シャンパーニュ地方を歩く フランス北東部、パリから列車に揺られておよそ1時間半。 ブドウ畑の波が地平線まで広がるその土地に、シャンパンの聖地、エペルネとランスがある。 どちらも三度ずつ訪ねたことがあるが、印象はそれぞれに異なる。 ランスは大聖堂の街。歴代のフランス国王が戴冠したゴシックの大聖堂、荘厳 […]