はじめに
9月16日、火曜日。仕事帰りの“あの匂い”がふと蘇る夜でした。
社会人初期において、愛知県岡崎市で上司に連れられて食べたあの一杯─それが横綱のラーメンでした。
今回の出張において、久しぶりにその味を確かめに行き、昔話をしながら、ていねいに食べ、いつもの儀式(ネギ入れ、替え玉、ニントン投入、スープごはん)を経て満足の帰路につきました。
以下、当日の様子をできるだけ詳細にまとめます。
到着と注文の流れ
深夜から明け方に差しかかる時間帯。人は少なかったですが、店内には常連と思われる方がポツポツと。
深夜でも居心地の良いのが横綱です。


今回は二人での訪問。注文は次の通りです。
- ラーメン(並) … 720円 × 2杯
- 餃子 1人前 と 白ごはん(小) … 320円
- 替え玉(1回) … 約 130円
- 合計 1,890円
まずはそのまま─麺とスープ、最初の一杯
丼が運ばれてきたら、まずは何も入れずに一口。
まずくはない、という評価をはるかに超えて、「安心感」と「記憶の再生」が同時にやってきました。
豚骨ベースに醤油がきいた濃厚めのスープは、ラーメンとしての骨格がしっかりしていて、ネギの香りやチャーシューの旨味が合わさると、じんわりと腹の底から満足が湧いてきます。
- スープ:とろみは強くないが、旨味が密に詰まっているタイプ。冷めてくると甘みが顔を出す。
- 麺:中太でほどよいコシ、スープとの相性がよく、すすり上げたときの一体感が心地良い。
最初の数分はただただ「そのまま」を楽しみ、スープのベースを身体に刻み込みました。

「レンゲの中のスープに記憶が映る。まずは何も足さずに味を確かめるのが礼儀。」
ネギ足し、替え玉、味変(ニントン)─お約束の工程
横綱の良いところのひとつはネギ入れ放題。卓上のネギ山からたっぷり掴んで丼に投入すると、香りが一段と明るくなり、味の輪郭が引き締まります。ネギのシャキシャキ感が、豚骨の重さにアクセントを加えるのです。

「ネギ入れ放題の幸福感はここでしか味わえない。」
そのあと替え玉を1回投入。替え玉は細めの麺が多い店もありますが、横綱の替え玉は麺の印象を損なわず、スープとバランスよく絡みます。替え玉を頼むタイミングは「麺が半分くらいになった頃」が個人的にベスト。こうして麺の食感の違いを二段階で楽しみます。

さらに味変の王道、「ニントン」(にんにく+唐辛子のミックス)を投入。にんにくの香りと唐辛子のピリッが合わさり、スープの表情がガラリと変わります。こってりめのスープにスパイシーな刺激が入ると、後半の食欲がぐっと復活。替え玉で満腹に傾きつつも、味変で再び箸が進む─これが至福のサイクルです。

「替え玉投入後、ニントンで味にアクセントを。ここからラストスパート。」
〆の儀式:スープごはん(雑炊的に)
ラーメンを楽しんだあとは、残ったスープを余すところなく活用します。白ごはん(小)を丼に投入し、ニントンとネギを足して、レンゲで崩しながら食べると…これがまた格別。

工程を細かく書くと:
- 丼のスープの温度を確認しつつ、ごはんを投入。
- スープと米を馴染ませ、必要ならレンゲで軽く溶く。
- ニントン(にんにく+唐辛子)を少量追加して香りを整える。
- ネギをたっぷり載せて、熱々をすすり上げる。
米がスープを吸ってとろりとする瞬間、ラーメンと米のいいとこ取りをしたような「完全体」が現れます。麺で満たされた胃腸に、米の重みとスープの余韻が優しく寄り添い、深夜までのロング営業(横綱は深夜5時まで開店している店舗がある)を前にした安堵感が広がりました。
食後の余韻と個人的な感慨
岡崎で上司に連れて行ってもらったころの記憶は、味だけでなく「時間帯」「会話」「帰り道の匂い」までセットで残っています。久しぶりにその味を追体験しながら、当時の自分と今の自分をつなぐ時間になりました。
深夜まで営業している店は、働く人の生活の一部を支えている─横綱の一杯を前にそう実感します。
味の点では、
- ネギ入れ放題の存在が食体験を長く、重くせずに終わらせる役割を果たすこと、
- ニントンのような小さな味変アイテムが、食後半の満足度を大きく左右すること、
- ラーメンのスープは最後にごはんを入れてもなお満足度が高く、余韻を美しく締められること、
を改めて確認しました。
自分用メモ(業務記録)
- 日時: 2025年9月16日(火)
- 場所: ラーメン横綱
- 参加者: 代表取締役(私)、取締役(妻)
- 注文内容(記録):
- ラーメン(並) 720円 × 2 = 1,440円
- 餃子1人前と白ごはん(小) = 320円
- 替え玉 = 130円
- 表示合計 = 1,890円
- 所感メモ:
- ネギ食べ放題は味変の幅を広げる最高の仕掛け。
- 替え玉+ニントンでの味変は鉄板。
- 〆にごはんを入れて食べるのは、夜型営業の店での幸福な締め方。
最後に
横綱のラーメンは「味そのもの」よりも「食べる時間・場面・人」が一緒になって思い出になる一杯だと思います。今回はその思い出を丁寧に辿る機会になり、味わいだけでなく気持ちまで温まりました。
次は誰と、どの時間に来ようか―そんなことを考えながら店をあとにしました。

