「眠気とだるさ」に打ち勝つツボと工夫
二日酔いのとき、頭痛や吐き気よりもむしろ「眠気」と「だるさ」がつらい。そんな経験をお持ちの方は少なくないでしょう。身体の芯に重石を入れられたように動きが鈍くなり、気力が湧かない。休みの日ならまだしも、仕事や予定がある日にはなかなか厄介です。
今回は、この 眠気とだるさ に焦点を当て、ツボ刺激と生活上の工夫を通じて、回復を試みていきます。
眠気とだるさの正体
アルコールを多く摂った翌日、身体が鉛のように重くなるのには理由があります。
- アセトアルデヒドの残存
分解しきれなかった毒性物質が体内を巡り、自律神経を乱します。 - 深部体温リズムの乱れ
夜遅くまで飲んで寝るため、体温やホルモンのリズムが崩れ、睡眠の質が低下。たっぷり眠ったはずでも熟睡できていないのです。 - 脱水とミネラル不足
体液バランスが乱れると、筋肉や神経の働きが鈍くなり、だるさへ直結します。
つまり、「眠い」「だるい」と感じるのは、単なる疲労ではなく 全身の調律が乱れているサイン なのです。
眠気とだるさに効くツボ
ここで役立つのが、東洋医学的なアプローチ。眠気とだるさの緩和に有効とされるツボを2つ紹介します。
① 百会(ひゃくえ)
- 場所:頭頂部、両耳を結んだ線と眉間から頭頂へ上がった線の交点
- 効果:自律神経を整え、脳の巡りを良くする。頭の重さを軽減し、眠気を抑える。
- 押し方:両手の中指で軽く頭頂部を押さえ、5秒押して5秒休むを5回ほど。深呼吸を合わせると効果が高まる。
② 労宮(ろうきゅう)
- 場所:手のひらの中央、握ったときに中指と薬指の先が当たる位置
- 効果:全身のエネルギー循環を促す。「だるさ」を払い、気力を回復させる。
- 押し方:反対の親指で手のひらの中心を強めに押す。左右交互に1分ずつ行う。
両方を組み合わせることで、頭のぼんやりと身体の重だるさを同時にケアできます。
生活面での回復サポート
ツボ刺激とあわせて、次の工夫も有効です。
- ぬるめのシャワーを浴びる
熱すぎない38〜40℃で軽く汗をかく程度に。交感神経が整い、眠気がリセットされます。 - 水分とミネラルの補給
味噌汁や経口補水液で塩分も一緒に補うこと。カフェイン飲料は控えめに。 - 軽いストレッチや散歩
血流を促すだけでも「だるさ」の解消に直結します。筋肉を大きく伸ばす動きを意識すると効果的。
まとめ
二日酔いにおける「眠気とだるさ」は、肝臓の働きや体内リズムの乱れから生じる、全身的な不調です。
- 頭頂の 百会 で脳をシャキッと
- 手のひらの 労宮 で身体に活力を
- 生活面では「ぬるシャワー・味噌汁・ストレッチ」で整える
これらを組み合わせれば、眠気に沈む身体を徐々に回復させることができます。
「昨日の酒がまだ身体を支配している」
そんな感覚の朝も、ツボと工夫で切り替えていける。二日酔いとの付き合い方を一歩ずつ磨いていきたいものです。
〜二日酔いからの脱却シリーズ〜完