法人が設立された日
6月10日、火曜日。
この日はひとつの節目となる日でした。長らく構想してきた事業が、いよいよ法人というかたちをとることになったのです。
正式な登記が終わり、事業の土台が整った初日。その他いくつもの手続きも控えておりましたが、その合間に少し遅めの昼食を兼ねて、近くの「夢庵」へ足を運ぶことにしました。
同行したのは、事業に深く関わる妻と、そして1歳の娘。この先、どんな時間を重ねていくことになるのか。そんなことを静かに考える、穏やかな昼のひとときとなりました。
一汁三菜に宿る整い
この日いただいたのは、夢庵のランチメニュー定番ともいえる「お楽しみ膳(深川飯)」と、「たらの黒酢あん(冷やしうどん)」。素材を活かした料理に、軽やかな酢の香りが重なり、食べながら自然と背筋が正されるような気持ちになります。
季節柄、ひんやりとしたうどんの喉越しが心地よく、会話もどこか涼やかに進んでいきました。
食事のあいだ、妻とはこの先の業務分担について再確認を。小規模とはいえ法人というかたちをとる以上、各業務には明確な「責任の所在」と「時間配分」が求められます。日常の中ではなかなか立ち止まって話し合うことのできない話題も、こうして場を変えることで、すっと言葉にできるように思います。
祝杯というにはささやかだけれど
昼間でしたので控えめに、ビールやハイボールなどいただきました。
「今日はお祝いだね」
そんな言葉を交わしながら、それぞれがこの事業にかける思いや、今後の方向性について、少しずつ言葉を重ねていきました。
娘はうどんを少し、煮物を少し。目の前の器をじっと見つめながら、家族の空気を感じているようでした。
あえて、写真は残さなかった
この日、料理の写真は一枚も撮っていません。
構えたカメラの向こう側に「思い出」が宿ることもあれば、レンズを介さない会話のなかにだけ残る記憶もある。そんな気がして、あえてスマートフォンに手を伸ばすことはありませんでした。
それでも、料理の味も、食後に交わした言葉も、しっかりと心に残っています。領収書の一枚は、そんな記憶の“外堀”のようなもの。静かな証として、後日写真を撮り、その後はそっとファイルに綴じておきました。
「最初の食事会」として
振り返ってみれば、この日の昼膳は、単なる食事ではなく、組織として最初の「対話の時間」であったようにも思います。
理念をどう実現していくか。誰がどのように関わり、どこに時間と情熱を注いでいくのか。家庭とのバランスを保ちながら、仕事をどう成り立たせていくか。
書類には記されない、小さな合意がいくつもあったように感じます。それは、法人を動かすエンジンになる静かな「言葉の燃料」だったのかもしれません。
自分用メモ:2024年6月10日 昼の会話記録
※以下は後日振り返りのための記録です。
- 訪問店:夢庵
- 参加者:代表取締役(本人)、取締役(妻)、娘(1歳)
- 時間帯:昼過ぎの時間帯(15:00~18:30ごろ)
- 注文内容:
- お楽しみ膳(深川飯) 1,099円
- たらの黒酢あん+冷やしうどんセット 1,264円+110円(変更料金)
- 飲み放題(大人2名分)3,300円
- 話した内容:
- 設立後の初期手続き確認(税務・社保・GビズID)
- 業務の分担(代表業務・SNS運用・経理入力)
- 今後のブログテーマと記事計画
- 家族との時間を確保しながら働く方針
- 支払い方法:クレジットカード(領収書保管済)
- その他:
- 娘は持ち込みのバナナのみで注文なし
- 写真記録なし(記事記述をもって記録代替)
おわりに
この日の記録は、未来の自分のための備忘録として残しておきます。
ふと振り返ったとき、「そういえば、あの夢庵で会社の話をしていたな」と思い出せるように。