はじめに
ー起床、そして朝の静けさー
目が覚めたのは、いつもより少し早い時間でした。旅先の朝というのは、なぜか自然に目が覚めます。
窓の外は静かで、仙石原らしい澄んだ空気が部屋に流れ込んでくる。まずは何も考えず、浴室へ。
一回目の温泉（起床直後）
夜の間に少し温度を落とした湯船に、ゆっくりと体を沈めます。源泉かけ流しの湯は、朝になるとまた表情が変わる。夜よりもやわらかく、体の芯に静かに染み込んでいく感覚です。
この宿の温泉は、刺激が少なく、長く浸かっていられるのが良いところ。目を閉じていると、湯の音と自分の呼吸だけが残ります。「ああ、泊まりに来てよかったな」と、素直に思える瞬間でした。
朝食前、もう一度湯へ
一度湯から上がり、少し休憩してから、朝食の時間までにもう一度。
二回目の温泉（朝食前）
完全に目が覚めた状態で入る温泉は、また違った良さがあります。体が軽くなり、自然とお腹も空いてくる。温泉→朝食、という流れは、旅館泊の特権だと思います。
朝食について
メニューはこちら。
朝食は夕食と同じく、一品一品がきちんと意味を持った構成。
今回もそれぞれ一言ずつでまとめます。
- 御飯：朝にちょうどいい量と炊き加減
- 生姜の入った和風野菜スープ：体が内側から温まる
- 三連小鉢：素朴で、朝らしい安心感
- 名物・湯豆富：やさしく、胃に負担がない
- まぐろたたき：朝でも重くならない工夫
- 温泉玉子：旅館の朝の定番
- 鯵の干物：香ばしく、白飯が進む
- なめらかプリン：最後にきちんと甘さを
派手さはありませんが、「朝はこれでいい」と思わせてくれる内容でした。
朝食後の温泉
三回目の温泉（朝食後）
食後に少し時間を空けてから、再び湯へ。朝食後の温泉は、どこか贅沢な気分になります。満たされた体を、さらにゆるめる時間。
ここまでで、すでに三回。今回の滞在も、しっかり“温泉中心”です。
チェックアウト前、名残の湯
四回目の温泉（チェックアウト前）
荷物をまとめ、チェックアウトの準備を終えたあと、最後にもう一度。名残惜しさを感じながらの入浴です。
「次はいつ来られるかな」と考えながら入る温泉は、不思議と記憶に残ります。
湯船から上がり、体を拭くころには、気持ちもきちんと切り替わっていました。
チェックアウト、そして寄り道へ
宿を後にし、向かった先が一夜城ファーム。
今回の旅、二本目の記事のメインは、間違いなくここです。
一夜城ファームとは
一夜城ファームは、小田原の石垣山一夜城歴史公園に隣接する農園とカフェ、直売所を併設した施設。
相模湾を一望できる高台にあり、天気が良ければ海と空が大きく開けて見えます。
ここは単なる「立ち寄りスポット」ではなく、
- 地元食材を使ったスイーツ
- 自社農園の野菜や果物
- 落ち着いたカフェ空間
これらがきちんと揃った、目的地になり得る場所です。
ファームの空気感
敷地に足を踏み入れると、まず感じるのは開放感。観光地でありながら、どこか牧歌的で、騒がしさがありません。
建物のデザインも派手すぎず、景色の邪魔をしない。視線は自然と外へ向き、海と空、そして畑へと抜けていきます。
「時間を急がなくていい場所」
それが、一夜城ファームの第一印象でした。
スイーツとケーキについて
今回はカフェ利用ではなく、ケーキを購入して帰宅することに。
一夜城ファームのケーキは、素材の味を前に出したタイプ。甘さは控えめで、食後でも重くならない作りです。
- 地元産の牛乳や卵
- 季節の果物
- 余計な装飾をしない見た目
どれも「ちゃんとしたケーキ」。お土産としても、自宅用としても安心して選べます。
旅の最後にこういうケーキを買って帰ると、帰宅後も余韻が続くのが良いですね。
温泉旅の締めとして
五回目の温泉（実質的な余韻）
宿を出たあとはもう湯には入っていませんが、一夜城ファームで過ごしている間も、体の奥には温泉の感覚が残っていました。
それくらい、今回の滞在は「湯が生活に溶け込んだ旅」だったと思います。
まとめ
- 起床からチェックアウトまで、温泉中心の流れ
- 朝食は過不足なく、旅館らしい安定感
- そして一夜城ファームという、強い締め
派手なイベントはありませんが、静かに満足度が積み上がっていく旅でした。
またこの流れを、そのままなぞるように訪れたい。そんな気持ちで帰路につきました。
