到着15:00、素泊まりで過ごすラウンジと湯の時間
2025年4月9日、水曜日。

那須塩原の山あいにある「ホテルニュー塩原」に向かいました。

今回の滞在は素泊まり。食事の時間に縛られない気楽さを味わいながら、ラウンジで過ごす時間と館内湯めぐりをテーマにした滞在にしました。

到着は午後3時ちょうど。受付は手際が良かったです。

部屋の内装チェックして。

すっと部屋に荷物を置き。

寝床の確保をすると。

すぐに館内のラウンジを目指しました。
ラウンジその1—クッションたくさん、子連れでもゆったりできる場
このホテルは近年リニューアルを終え、館内に複数のラウンジが整備されたことでも話題となりました。

中でも「プレミアムラウンジ」と、対岸の渓流側に新設された通称「滝見ラウンジ(湯仙峡ラウンジ)」の存在が大きく、滞在の中心をラウンジで回す使い方にしました。
リニューアルの趣旨も「ラウンジでゆったり過ごしてもらう」という点が前面に打ち出されており、アルコールを含む無料ドリンクが揃う設備が用意されているのが嬉しいところです。
到着してまず向かったのは、本館側にある“ゆるくくつろげるプレミアムラウンジ”です。

ここはクッションやソファが多く配置され、子どもが安心して這い回れるようなスペース構成になっています。

今回、娘がちょこちょこと這い回る様子を見ながら、大人は隣でビールを注いでゆっくりする―そんな当たり前の時間がとても心地よかったです。

セルフ形式で用意されたフリードリンクは、コーヒーやジュースだけでなく、生ビールやハイボールなどのアルコール類も含まれており、湯上がりにふらりと寄って一杯ひっかけるのにちょうど良い。

飲み放題の利便性は、素泊まりで来る理由の一つにもなりうる。家族連れや小さな子どもを連れている場合、このラウンジのゆったり感は非常に助かります。

実際、隣の席では年配のご夫婦が静かにお茶を飲み、反対側では家族連れが子どもの相手をしていて、空間の使い方に余裕がありました。
湯へ。館内湯めぐりで三度の入浴
ラウンジで軽く一杯飲んだら、すぐに温泉へ。
ここの面白さは「館内で湯めぐりができる」ことにあります。

本館の大浴場に加え、箒川を渡った湯仙峡エリアにも別の浴場が整備されていて、いくつかの浴場を巡ることで湯の表情を変えて楽しめます。

今回は、到着後の一回、夕方の一回、夜にもう一回と合計三回の入浴をしました。どの時間帯もそれぞれの良さがあり、温度や湯気、窓から見える景色の違いが体感として残ります。
まず、本館の大浴場。

落ち着いたダークトーンの内装で改修されており、入った瞬間に「ゆったりする」空気がある。
湯仙峡側の浴場。

渓流を眼下に望む半露天風呂や複数の浴槽が配され、露天から聞こえる川の音や滝の気配がより自然の中にいる感覚を強めます。
どちらも泉質はナトリウム・塩化物炭酸水素塩泉に分類され、湯上がりの温まり方がやさしく長続きする印象がありました。
ラウンジその2―滝見ラウンジ(湯仙峡ラウンジ)の魅力
対岸の湯仙峡エリアに新設された「滝見ラウンジ」は、今回のリニューアルの目玉の一つ。

滝見ラウンジはその名の通り、窓外に流れ落ちる渓流や滝を臨む設計。

木のぬくもりを感じさせるインテリアに上質な椅子が置かれ、ちょっとした隠れ家のような雰囲気があります。

夜は照明が落ち着き、滝の音だけが効果音のように響く中で、ゆっくりと飲む時間がとても贅沢に感じられました。

滝見ラウンジはリニューアルの際に新設されたスペース。

滝を眺めるための席やウッドデッキの導線が工夫されています。

ここでは静かに本を読む人、カウンターで静かに杯を傾ける人、家族で会話を楽しむ人が混在しており、時間によってさまざまな顔を見せるのが面白い。

滝音とグラスの音がBGMになり、都会では得にくい「時間のゆとり」を実感できます。

滝見ラウンジの導入により、本館側のラウンジと合わせて“二つのラウンジを行き来する滞在”が可能になったのは、今回の滞在で最も印象に残った点の一つです。
湯とラウンジを往還する小さな儀式
私たちは滞在中、ラウンジ→温泉→ラウンジ→温泉といった小さな巡回を何度も繰り返しました。

これは単に「湯に入りたいから」というだけではありません。湯で体の緊張をほどき、ラウンジで冷たい飲み物を一口飲み、窓の外を見る。すると身体の内側と外側が静かに整う。そんな感覚に逃れようのない安心感がありました。

娘は湯上がりにラウンジのクッションの隙間で遊び、こちらはサッと背中にタオルを巻いてハイボールを手にする。家族単位で過ごす場合、こうした「役割分担がないゆるさ」は非常にありがたい。
子どもが自由に動ける配置、親が交互に湯に行ける導線、ラウンジで落ち着ける椅子。小さな配慮の積み重ねが滞在の満足度を上げているのだと感じます。
浴場の細かな印象(湯仙峡側と本館側を比較して)
- 湯仙峡(渓流側)の浴場:半露天の趣向があり、渓流と滝を望むロケーションが最大の魅力。湯船から見える木々や流れ、そして夜の光の陰影が印象的で、写真に収めたくなる瞬間が多い。浴槽の数も複数に分かれているため、家族がそれぞれに湯を楽しめるのも良い点。
- 本館大浴場:内装が落ち着いたトーンで改装されており、室内湯の雰囲気が落ち着いている。湯上がりに休める小さなラウンジも併設されているため、連続入浴の導線がよく考えられている。
どちらも早朝と夜で見せる顔が違い、朝は光を取り込む清々しさ、夜は照明と音の影響で静謐な情感が強まります。今回3回入浴して、時間帯による印象の変化が湯めぐりの楽しさをより深めてくれました。
施設全体の印象と、家族での過ごし方
リニューアルで整備されたラウンジ群と館内湯めぐりは、家族連れだけでなくカップルや一人旅にも合う柔軟性があります。

施設マップは一見複雑に見える面もありますが、それを補って余りある快適さがある。

ラウンジ間の移動や湯仙峡へ渡る小さな散歩のような導線は、滞在を飽きさせない工夫でした。
子連れで来るなら、まずは本館側のクッションラウンジで娘を遊ばせ、交互に温泉に入る。次に滝見ラウンジで渓流を眺めながらゆっくりする、という流れが上手にまとまります。
スタッフの対応も概ね安定しており、タオルや子ども用の椅子等の貸し出しにも柔軟に応じてもらえました(詳細は当日フロントでご確認ください)。
夜の静けさと余韻。明けて朝の光
夜は滝見ラウンジの静けさを最後に選び、部屋に戻って少しだけ火照った体を休めました。
そして翌朝は早起きして、再び湯仙峡側で朝のひとときを。

朝の空気は冷たく透明で、渓流沿いに立つ湯気がゆっくりと上る様子は簡潔で美しい。朝の一浴は、その日の行程を気持ちよく始めるための大切なリチュアルとなりました。
まとめ — ラウンジと湯めぐりが主役の素泊まり滞在
今回のニュー塩原滞在は、素泊まりで来たからこそ見えてきた楽しみがたくさんありました。

食事に縛られない自由は、ラウンジでの時間を最大化させ、湯めぐりの回数を増やすことで滞在の満足度が何倍にも膨らみます。プレミアムラウンジのフリードリンク、そして新設の滝見ラウンジ―この二つを行き来しながら湯に浸かる体験は、ここでしか味わえない贅沢でした。
次にまた訪れるときは、今度は夕食付きでレストランもゆっくり試してみようと思います。それでも、やはりこの宿の核は「ラウンジで過ごす時間」と「渓流を望む湯」の組合せにあると感じました。
お子さん連れの方も、温泉好きの方も、少し贅沢に時間を使いたい方も、それぞれに合った楽しみ方が見つかるはずです。
参考(今回の記事に参照した主な公式・案内ページ)
- 大江戸温泉物語 Premium ホテルニュー塩原(公式施設案内、プレミアムラウンジの紹介)。
- 同ホテルのリニューアル記事(滝見ラウンジの新設に関する報道)。
- 泉質・大浴場・湯仙峡エリアの説明(宿泊サイト・温泉情報まとめ)。