【秦野・秦野BASE本店】午後酒と向き合う地酒の時間

【秦野・秦野BASE本店】午後酒と向き合う地酒の時間

秦野BASE本店で、日本酒だけを愉しむ贅沢

12月30日、水曜日。この日は妻と娘が別行動。

私はひとりで午後の時間を過ごすべく、秦野駅前へ向かいました。

目的地は秦野BASE本店

「しっかり食べずに、飲みに来る」というスタンスは、ふだんの旅飲みの醍醐味です。

しかし駅前に着いたのは13時20分。開店は14時。

少し時間があったため、ファミリーマートでギネスビール(缶)を購入し、橋の上のベンチで待ちました。

冬の空気は冷たかったけれど、ギネスの濃厚な泡と苦味が、背筋をすっと伸ばしてくれました。

午後の一杯目にギネス。これは、良いスタートの予感です。

秦野BASE本店 — 飲むための酒場

14時の開店と同時に店内へ。

この日は食事を取らず、日本酒だけに集中する予定でした。

最初の一杯というより、午後から夜へと繋がる時間の入口としての一杯目にはシャリキン酎ハイをチョイス。

冷たいシャリキンは、直前のギネスの余韻をリセットしつつ、これから始まる日本酒タイムへの準備運動となりました。

そこから、私の酒時間は純米酒へと移行していきます。

一杯目 ─ 廣戸川 純米にごり生酒

この日の旅飲みの中心は、日本酒。

最初に選んだのは、福島の地酒廣戸川(ひろとがわ) 純米にごり生酒です。

廣戸川は、福島県・天栄村を拠点とする松崎酒造店の代表銘柄

地元を流れる「広戸川(旧称)」にちなんで名付けられたこのブランドは、地元でも、そして全国の酒好きからも高い評価を得ています。

「純米にごり生酒」とは白く濁った生の酒、つまり濾過を軽くして米の旨味とガス感(微発泡)を残したタイプ。

にごり酒は一般に、米の旨味が豊かで飲み心地が柔らかく、口に含むとふわりと米の香りが広がるのが特徴です。

実際に飲んでみると、

  • 柔らかな甘み
  • ふくよかな米の旨味
  • うっすらとしたガス感
  • にごり由来のクリーミーな余韻

といった要素が重なり、一口目から「美味い」と唸る酒でした。

にごり生特有の膨らみと、フレッシュな酒質が印象的で、後でおかわりをしてしまうほどの満足感でした。

廣戸川のにごり生酒がここまで飲みやすいのは、原料米に福島県産「夢の香」を使い、バランスの取れた辛味・甘味・酸味の設計があるためです。

蔵元の心意気としても、「地元の米・水で、日本酒の本質を伝える」ことを重視しており、にごりというスタイルでも、重くなり過ぎないよう工夫されています。

二杯目 ─ 楽器正宗 愛山 中取り

一杯目の後、続けて手にしたのはこれです。

楽器正宗(がっきまさむね)愛山中取り

にごりの後に、吟醸系の中取り(発酵の中心から取った酒)を飲むと、香りのフルーティさや、透明感のある切れ味が一段と際立ちます。

酸味と米のうまみが同時に感じられ、前のにごり酒が余韻のリズムを刻んでくれたおかげで、この愛山の引き締まった味わいも実に良い流れでした。

三杯目 — 武勇 特別純米 にごり酒

この日三杯目に挟んだ別の酒がこれ。

茨城の酒銘柄武勇(ぶゆう) 特別純米にごり酒 山田錦・小川酵母仕込

これもにごりとして楽しめる一本で、しっかりとした米の厚みと余韻を感じられるタイプです。

しかし、やはり私は廣戸川の柔らかさと旨みの方に惹かれ、四杯目以降を再びそちらに戻してしまいました。

それくらい、廣戸川は午後の飲み時間に寄り添ってくれる酒です。

四杯目・五杯目 ─ 再び廣戸川へ

その後、三杯目が終わると、私はふたたび廣戸川純米にごり生酒の注文をしました。

一度良さを知った酒に戻るという行為は、旅飲みの中での“寛ぎの時間”そのものです。

にごり酒の丸みと新鮮さは、午後の冷たい空気と店内の温かさのギャップの中で、一口ごとに深い安らぎを与えてくれました。

今回のように一日に何度も同じ酒を頼むのは稀ですが、廣戸川に関しては例外です。

それほどに魅力的で、穏やかな旨味が身体に染み渡ります。

日本酒の午後 — 秦野で過ごす時間

午後の時間を自分だけの飲み物で埋めるという行為は、単なる酔いを求めるものではありません。

味わいを一つずつ丁寧に体感し、香りや余韻を噛みしめる時間です。

今日飲んだ酒たちは、それぞれが違う個性を持ちながら、ひとつの時間軸の中で滑らかにつながっていきました。

  • にごり生の柔らかさ
  • 愛山の透明感
  • そして再びにごりへの回帰

これらの流れは、午後の空気・身体の温度・旅先の気分という「その日のコンディション」に寄り添ったものでした。

まとめ — 地酒の深みへ

秦野BASE本店での一人日本酒時間は、日々の雑事から解放されて味わいだけに集中する贅沢な時間でした。

特に廣戸川 純米にごり生酒は、福島の米・水・風土を感じさせる一本であり、その柔らかくも厚みある味わいは、ふだんの日本酒とは一線を画する存在感でした。

日本酒好きであれば、ぜひ一度は体験してほしいタイプの酒。にごり生ならではの膨らみと余韻の広がりは、午後の一杯としてこれ以上ない満足感を与えてくれます。

そしてまた訪れたくなる─そんな余韻を残しながら、秦野の午後は静かに更けていきました。

自分用メモ(業務記録)

日時:2025年12月30日(水)午後
店舗:秦野BASE本店
来店形態:一人取材(食事なし)

飲んだ順序・酒

  • シャリキン酎ハイ(爽やかな導入)
  • 廣戸川 純米にごり生酒(1杯目)
  • 楽器正宗 愛山 中取り(2杯目)
  • 武勇 特別純米 にごり酒(3杯目)
  • 廣戸川 純米にごり生酒(4杯目) → 再度おかわり
  • 廣戸川 純米にごり生酒(5杯目) → 再度おかわり

廣戸川の特徴

  • 福島県天栄村・松崎酒造店の看板銘柄
  • ブランド名は地元の川の名前に由来
  • 純米にごり生は米の旨味と柔らかい膨らみが特徴
  • 酸味・甘味・ガス感がバランス良く、飲み飽きない構造
  • 生酒のフレッシュさと純米の厚みが両立

次回検証案

  • 廣戸川の他スペック(純米吟醸・純米大吟醸)の比較
  • 冬季限定・にごりとの飲み比べセット
  • 和食とのペアリング検証

備考

  • 午後からの一人酒として成立
  • 食事抜きで酒だけを愉しむ時間の価値確認完了

領収書:

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