はじめに
先日、学生時代を思い出しながら秦野の「味の味噌一」へ足を運びました。

サッカーの帰りに友人と通ったあの店。あの頃の記憶を胸に、久しぶりにカウンターに腰掛けて、スタンダードな味噌ラーメンをいただきました。
結果は…期待を裏切らない、懐かしくも芯のある一杯。
以下、丁寧に記しておきます。
店の雰囲気と第一印象
外観も店内の空気も、当時のまま。

温もりを残しているように感じました。
店内はほどよい賑わいで、地元の常連さんや仕事帰りの一杯を楽しむ方々が自然に溶け合っている。カウンター越しに厨房の湯気が立ち上っており、食欲がじわりと沸きます。
丼が運ばれてきた瞬間の印象は「どっしり」。

白味噌寄りか、合わせ味噌か、スープのとろみがしっかりと感じられるビジュアルで、刻みネギがふんわりと載り、香りからもう満足感を予感させます。
スープ — ほどよいコクと馴染み深い甘み
この店の味噌スープは、強烈に個性的というよりは“安心して飲める深さ”が特徴。
豚骨や鶏ガラをベースにした動物系の旨みを下支えとして、味噌の甘みと塩気がバランスよく広がります。味噌の種類はおそらく合わせ味噌(白味噌寄りのブレンド)で、焦がし味噌やニンニクの主張は強すぎず、全体がまろやかにまとまっている印象でした。
また、スープは熱々で提供され、口に含むと舌の上にまろやかなコクが残り、後味にほのかなロースト香(煮詰めた味噌の香ばしさ)が漂います。
学生の頃によく食べた“身体が温まる一杯”というイメージそのままでした。
麺・具材 — 食感とバランスの妙
麺は中太の縮れ麺で、スープとの絡みが良好。噛んだときの弾力があり、味噌ダレをしっかり持ち上げてくれます。
麺の茹で加減は「ふつう」でも十分にコシがあって満足感があります。
チャーシューは厚みのある一枚。ほろっと崩れる柔らかさと肉の旨みがあり、味噌の濃厚なスープとよく合います。
メンマ、ネギなどのアクセントもあり、全体のバランスは崩さない丁寧な仕事ぶりを感じました。
味噌ラーメンというジャンルについて(ちょっとした背景)
味噌をスープの主軸に据えたラーメンは、地域や店ごとに幅広いバリエーションがあります。
北海道(特に札幌)の濃厚でバターやコーンを添えるスタイル、信州味噌を活かしたあっさり目のもの、今回のように動物系出汁と味噌のバランスを大切にする“町中の味噌ラーメン”など。
どれも「寒さや体力消耗を回復する」目的で改良されてきた歴史があり、今回の一杯もまさにそうした系譜のなかにある、温もりのある一杯だと感じました。
総評 — 「懐かしさ」と「変わらぬ確かさ」
久しぶりの再訪でしたが、味わいは記憶の中のイメージに忠実で、期待を裏切らない安定感がありました。
学生時代の思い出が蘇ると同時に、今の自分でも素直に「美味しい」と言える一杯。観光で訪れる派手な名店とは違う、日常に寄り添うローカルな良さ―それを改めて実感しました。
次回はぜひライスを頼んで、残ったスープで雑炊風に〆てみたいと思います。
寒い日や、しっかり食べたい日の強い味方として、これからも通いたいお店です。
自分用メモ(業務・記録)
- 店名:味の味噌一(秦野)
- 訪問日:再訪(学生時代の常連の再確認)
- 注文:味噌ラーメン
- 感想:スープは合わせ味噌系でまろやか、動物系の出汁が下支え。麺は中太縮れでコシあり。チャーシュー厚めで満足。
- 次回の試したいこと:ライス追加→スープに入れて雑炊風に。
- その他メモ:店の雰囲気が昔のまま。地元常連多し。夜・学生向けの使い勝手が良い。
最後に
味噌ラーメンは「店ごとの個性」が出やすいジャンル。秦野の味噌一は、その個性が穏やかに、しかし確かに伝わってくる店です。
学生時代の懐かしさと、今の自分の嗜好が両立した再訪になりました。
次は懐かしい仲間を連れてまた行きたいと思います。