はじめに
箱根や熱海、伊豆へ車で向かうとき、ちょうどいいタイミングで見つかるのが「くるまやラーメン」。

今回は二宮店に立ち寄り、定番の味噌ラーメンの上にたっぷりの辛ねぎを載せた「辛ねぎ味噌ラーメン」をいただいてきました。
赤みを帯びたネギの山から漂う香りだけで食欲が刺激される、そんな一杯の記録を丁寧に残しておきます。
到着と第一印象
広めの店内は、移動途中のドライバーや家族連れ、地域の常連らしき方々で程よく賑わっていました。

ほどなく提供された丼は、視覚的なインパクトがまず強い。

中央にそびえるのは、細く切った白ネギに辛味ダレをしっかり和えた「辛ねぎ」の山。ネギのオレンジ〜赤色がスープの茶色と対照を成し、食欲を強く掻き立てます。
茶碗に添えられた小さなご飯は、あとで使う重要な“締め”用アイテムです。
スープと味わいの構造
くるまやの味噌スープは、動物系のしっかりした旨味を土台にした“濃厚系味噌”の部類に入りますが、辛ねぎをのせると面白い変化が生まれます。
- ベースの味噌スープ:まろやかさとコクがあり、味噌の香りが立ちつつも丸みがある口当たり。脂の層がスープにコクを与え、麺とよく絡みます。旅先の温度や空腹にも寄り添う「満足感」がしっかりある味です。
- 辛ねぎの役割:刻んだ白ネギに唐辛子系の辛味ダレ(ラー油や辛味噌ベースか)を和えたものがたっぷり。シャキシャキの食感と辣の刺激が、濃厚な味噌スープに鋭いアクセントを与え、後味を引き締めます。食事の前半はネギを混ぜすぎずにスープそのものを楽しみ、途中でネギを溶かして味の変化を楽しむのが吉です。
麺・具材・食感
- 麺:中太のちぢれ麺(店により多少差があるようです)がスープをよく抱え、噛むたびに味噌のコクが口に広がります。程よいコシがあって「噛む楽しさ」も得られる麺でした。
- 具材:もやしやメンマ、チャーシューが底に控えており、辛ねぎの風味と相まって飽きが来ない構成。チャーシューは薄切りで柔らかく、スープの中でほどけるようにほぐれます。
- 辛ねぎ:シャキシャキしたネギの食感が終始心地よく、味噌の重さを程よく中和してくれます。
私流の食べ方(おすすめのリズム)
- まずはスープをひと口:ベースの味噌のバランスを確認。
- 麺を数口、そのまま味わう:麺とスープの素直な相性を楽しむ。
- 辛ねぎを適度に混ぜる:ネギの辛味と香りを少しずつ溶かし、味の変化を楽しむ。
- 後半にライスを投入:ご飯をスープに入れて「味噌雑炊」風に。くるまやのスープはご飯との相性がよく、辛ねぎの残り香がご飯に移ると格別です。今回の来店時、ライスは現在50円(店舗により変動あり)だったので、気軽に追加する価値大です。
常連の動き:にんにく多めの文化
店内を観察していると、常連さんは「にんにく多め」「辛さ増し」などのカスタムを注文されていました。にんにくを多めにすることでスープがさらに力強くなり、満足度が一段と上がるのだと思います。
次回はぜひ「にんにく多め」に挑戦してみようと心に決めました。旅先でのにんにく増しは翌日の予定に注意が必要ですが(運転や近しい対面の場面)、それを上回る満足感が得られる可能性大です。
この一杯が「旅の寄り道」として優れている理由
- 速度と安定感:提供が早く、ブレが少ないので移動の合間に頼みやすい。
- ボリューム感:麺・具・スープともに満足度が高く、エネルギー補給として優秀。
- 味変が効く楽しさ:辛ねぎ、にんにく、ライスといった手元の選択肢で味の表情を変えられる。これにより「一杯で何段階も楽しめる」のが嬉しい点です。
注意点・小さなアドバイス
- 辛ねぎは見た目以上にしっかり辛味が効いています。辛いものが苦手な方は事前に「辛さ控えめ」をお願いしてみるとよいでしょう(可能かどうかは各店舗にお問い合わせください)。
- にんにく多めは強力な味変ですが、翌日の匂いに配慮が必要です(車の同乗者や仕事の予定など)。
- 店舗によってメニュー構成や価格が変わることがあるので、ライスの有料・無料の扱いは来店時に確認を。
総括
二宮のくるまやラーメンでいただいた「辛ねぎ味噌ラーメン」は、シャキシャキの辛ねぎが味噌のコクを見事に引き締める秀逸な一杯でした。
旅の道中でちょっと立ち寄り、しっかりとエネルギーを補給して次の目的地へ向かう─そんな場面に非常に合うラーメンです。
ライスを最後に投入してスープをご飯に吸わせるときの幸福感は格別。
箱根・熱海方面へ行くときの「行きの儀式」に加えたい店のひとつになりました。
次回は「にんにく多め」にチャレンジして、辛ねぎとの相性を確かめてみたいと思います。ご紹介が旅のお供になれば幸いです。