【夢庵】瀬戸内フェアで味わう「旨辛牛もつつけそば」と、飲み放題の幸福な午後 │ けいさんの酒ブログ

８月３１日、日曜日。

真夏の喧騒がまだまだ終わらず、秋の気配が全く感じられないこの日、私は夢庵を訪れました。

お目当ては、現在開催中の「瀬戸内フェア」の目玉料理のひとつ。旨辛牛もつつけそば（1,319円）。この一杯をもう一度、どうしても味わいたくて、わざわざ足を運んだのです。

そのおすすめの食べ方をここでみなさんにレポートいたします。

席に運ばれてきたのは、見るからに滋味深そうな二つの器。

一方には、艶やかに輝くそば。白胡麻、刻み海苔、そして薬味のねぎが彩りを添えています。もう一方には、ぐつぐつと熱を帯びた赤みのあるつけ汁。たっぷりと入った牛もつが、照明に照らされて黄金色に光り、食欲をそそります。

上の写真は、まさに「これからそばにぶっかけよう」とする直前のもの。器を傾けると、つけ汁の中で浮かぶ脂の粒がゆらりと揺れ、その奥から香辛料の立ち上がる香りが鼻を刺激します。

通常はそばをつけ汁に浸すのが王道ですが、ここでの正解は豪快にぶっかけること。熱々のもつ入り旨辛スープを、冷たいそばにたっぷりとかけていただくと、温と冷の対比が心地よく舌を刺激します。

最初のひと口をすすると、ぷるんとした牛もつの旨みが辛みと重なり合い、そば全体に濃厚な風味を与えてくれる。胡麻の香ばしさと、海苔の磯の風味がさらに複雑な層をつくり、ただ辛いだけでは終わらない、奥行きある味わいに仕上がっています。

あまりの美味しさに、あっという間に完食です。

しかし、あまりの美味しさに「これだけでは足りない」と思ってしまうのが人情というもの。

思い切ってせいろそば特盛３玉（919円）を追加注文しました。

残ったつけ汁にそばを投入するーいわば「替え玉」スタイル。牛もつの旨みが沁みこんだつけ汁が、冷たいそばを再び受け入れ、違う表情を見せてくれます。

つけ汁がやや少なくなったところで、蕎麦つゆを追加。これにより、和風だしの旨みが新たに加わり、牛もつスープ × そばつゆというハイブリッドな味わいが完成しました。

そして、最後には味変のため山椒も追加。

最初から最後まで変化に富み、食べ手を飽きさせない。そば好きにはたまらない時間が続きました。

この日のもう一つの楽しみは、飲み放題（1,650円）を二人分お願いしていたこと。

ビールは瓶で、まずは冷えた喉を潤す。黄金色の液体がグラスに注がれる瞬間、日曜の午後にしかない特別な幸福を感じます。

続いてハイボール。そばをすすり、牛もつの脂の余韻を残しながら、シュワリとした炭酸で流し込む。口の中がリフレッシュされ、またそばを欲する。その循環が心地よく、いつまでも飲み続けていられるような錯覚に陥ります。

飲み放題でありながら、決して急ぐことはせず、そばをあてに、ゆっくりと、静かに酔う。それこそが、この日の正解でした。

「旨辛牛もつつけそば」という料理名の響きから想像するよりも、実際の味わいははるかに豊かで、表情に富んでいました。

そこにせいろそば３玉を追加しての替え玉スタイル、さらにはつけ汁とそばつゆの融合というハイブリッド。まさに一期一会の食体験と言ってよいでしょう。

そして何より、飲み放題を合わせたことで、この料理が持つ魅力は最大限に引き出されました。牛もつの旨み、そばの清涼感、酒の余韻。それぞれが互いを高め合い、日曜日の午後を特別な時間にしてくれたのです。

夢庵の瀬戸内フェア。季節の移ろいとともに消えてしまう前に、ぜひもう一度味わいたい―そう強く思わせる体験でした。

旨辛牛もつつけそば　1,319円
- フェア対象商品。つけ汁ぶっかけスタイルを実演・検証。
せいろそば特盛（3玉）　919円
- つけ汁を「替え玉」的に活用する追加実験。
- つけ汁が少なくなったため、蕎麦つゆを追加して「牛もつスープ × そばつゆ」のハイブリッドを体験。
飲み放題　1,650円 × 2名分 = 3,300円
- 瓶ビールを数本、ハイボール数杯を注文。
- そばとの相性を確認し、飲食の流れ（最初はビール、途中からハイボールへ移行）を記録。
- 「飲み放題プラン」が記事に説得力を与えるため、取材上の必須経費と判断。