「画像は見える」けれど「管理画面には無い」
前回、自動復元を行ったことで、削除してしまった500枚近い画像が無事に戻りました。
表示されていなかったバナー画像や、記事中の挿絵などはすべて元どおり。サイトとしての見た目も完全に復元されて、ようやく一息つけました。
ただし、一点だけ違和感が残りました。
画像ファイルは戻っているのに、メディアライブラリには表示されないということです。
原因は「WordPressの画像登録の仕組み」にありました
これはWordPressの構造によるものでした。
- 投稿画面などに貼り付けた画像は、実際にはサーバー上の
wp-content/uploads
フォルダに保存されている - 同時に、WordPressのデータベースにも「この画像がライブラリにある」という情報(メタデータ)が登録されている
ところが、サーバー側で「ファイルだけを復元」した場合、データベース側の登録情報までは戻りません。
つまり、画像ファイルとしては存在していて、記事の中では正しく表示されるけれど、WordPress管理画面(=メディアライブラリ)上では“存在していないことになっている”という状態が発生していたのです。
結論:放置してもOK。でも、気になる人は……
この状態は、実は機能的には問題ないとのこと。
- 記事内で表示されていれば、閲覧ユーザーには影響なし
- 投稿編集時に新たにアップロードすれば、それ以降はライブラリ上にも表示される
- 既存の画像が必要であれば、URL指定や再アップロードで対応可能
つまり、無理に再登録したり、ツールで復元しなおす必要はないのです。このまま運用を続けても、何ら問題はないのです。
ただ、「やっぱりライブラリに見えていた方が安心だなあ」という場合には、以下のような方法もあるようです。
補足:メディアライブラリに再登録する方法(必要な場合)
- 「Media Sync」などのプラグインを使う
– uploadsフォルダ内の画像をスキャンして、メディアに再登録してくれる
– ただし、メタ情報(投稿日・紐づいた記事など)は空になる - 手動で再アップロードする
– 既存のファイルを一度PCに保存して、改めてアップロードし直す
– こちらも記事との紐付けなどは自分で調整が必要
※いずれの方法も慎重に行う必要あり。問題がない限りは「放置」が一番安全とのこと。
失って気づいた「仕組み」と「安心」の価値
今回の一件を通じて、あらためて思ったことがあります。
「分かっているつもりで使っていたものほど、実は分かっていなかった」ということが。
WordPressの画像管理。メディアライブラリと実ファイルの関係。自動バックアップの挙動。そして、「復元」という最後の手段のあり方。
日々、当たり前のように操作しているものが、どれだけ繊細に成り立っているのか。失ってみて、ようやくその“当たり前の有り難さ”に気づかされました。
おわりに:これからWordPressとどう向き合うか
サイト運営において「事故」は避けられないものです。
それでも、仕組みを知っておくことで、最悪の事態を防ぐ術は身につけられると思います。
今回のやらかしは決して誇れることではありませんが、同じような状況に陥った誰かの参考になればと思い、こうして書き残しておくことにしました。
そして、これからもこつこつと、安心して続けられるWordPress運営を目指していきたいと思います。