夕餉の記憶、海の幸と三世代の食卓にて
温泉に浸かり、湯上がりのラウンジでの一杯と軽食を楽しんだあとは、いよいよお待ちかねの夕食の時間。
熱川セタスロイヤルの夕食は、広々としたホールでいただくバイキング形式。海と山の恵みをふんだんに取り入れた品々が並び、ドリンクもアルコールを含めて豊富に用意されています。
旅先での夕食には、どこか日常とは違う開放感が宿ります。そして今回のように、祖父母に娘を見てもらえる旅であればなおさら。取材を通しての食事に、ほんの少しの余裕が生まれます。
活気あふれる会場、まずは一巡
開場の時間に合わせて会場へ。天井が高く、ゆとりのあるレイアウトの中、ずらりと並んだ料理の数々に、まずは圧倒されました。
まずは刺身と寿司を中心に。
カツオ、マグロ、エビ、そしてイカそうめん
新鮮で艶のある切り身が美しく並び、特にイカそうめんの滑らかな喉ごしが印象的でした。
握り寿司は金目鯛、エビ、サーモン
どれも丁寧に握られていて、特に金目鯛は脂のりが絶妙で、口の中でふんわりとほぐれました。
妻と私はグラスにスーパードライを注ぎ乾杯!軽く乾杯を交わしながら、「これは何?」と料理の説明を交わす時間が、また嬉しいものです。
蟹に始まり、蟹に戻る
この日の目玉は何と言っても「蟹の食べ放題」
足がきれいに並べられた蒸し蟹が、大皿に山のように盛られています。器を片手に何度も通う方も多く、みな笑顔で蟹に夢中。
私たちももちろん手を伸ばし、静かに殻を割り、じっくりと身をほぐします。
食べることそのものが、集中と静寂に包まれる時間になるのが、蟹という食材の不思議な力です。
カニ脚のフライもあり。
こちらはサクサクの衣に包まれた身が、より気軽に楽しめるスタイル。蟹好きにはたまらないラインナップでした。
バラエティ豊かな惣菜と、箸休めたち
海賊焼きや山賊焼き、卵とじあん、ヤンニョムチキン
メイン系のおかずも充実しており、それぞれが温かいまま提供されているのが嬉しいところ。
特に海老カツとイカ磯辺フライは、ビールとの相性も抜群。衣の香ばしさと素材の食感がしっかり残っており、既製品とは一線を画す印象です。
クラムチャウダーはやさしい味わい
食べ疲れた舌を整えるのにちょうどよかったです。
枝豆、南蛮漬け、エスカベッシュ、カルパッチョ、合鴨の燻製
小皿料理がテーブルを豊かに彩ります。
明太子、しそ酢和え、わさび漬け、味噌汁には蟹入り
白米に添える小鉢も秀逸でいずれも箸が止まらなくなる味ばかり。
最後まで“海の香り”がしっかりと残されているのが、にくい演出でした。
娘も、しっかり満腹
このバイキングは、大人向けの料理ばかりではありません。
ポテトフライや肉まん、甘口の卵とじあんなど、小さな子どもでも楽しめるメニューが自然と並んでいます。
祖父母の間でにこにこしながら座っていた娘も、途中からポテトフライをつまみはじめ、ジュースと交互に口へ運んでいました。
卵とじあんでにっこり。娘もこの旅を楽しんでいるようでした。
酒も、語らいも尽きず
飲み放題のアルコール類も充実しています。
スーパードライ(生)、ハイボール(ブラックニッカ)、酎ハイ(樽ハイ倶楽部)
日本酒2種
焼酎各種
果実酒
ソフトドリンク
ドリンク類は本当に豊富に揃っていました。
妻は、甘めの果実酒とサワーを何杯か試していた様子。私は焼酎の水割りでしめに入りながら、「次はどれを飲むか」などと話しつつ、穏やかな時間が流れていきます。
夕食の終盤には、デザートも。
ライチ、オレンジ、パイナップルのカットフルーツ、ムースケーキ、アイスクリームと、甘味も充実していて、口の中をさっぱりと締めくくってくれました。
まとめとして
こうして、家族全員が満たされる夕食の時間は、旅の印象を決定づける大切な要素です。料理の質、品数、会場の雰囲気、どれをとっても十分満足のいく内容でした。