- 2025.06.14
夜の思索 第4回
「琥珀の時、静かに流れ」 ―― 夜の本厚木にて ―― 火曜日の夕方、塾の仕事を早めに切り上げ、ひとり、小田急線に揺られて本厚木へと向かいました。 目的地は、駅の北口から厚木中央公園に向かっていく途中にあるとあるバー。私にとって、本厚木でもっとも「バーらしいバー」、つまり、王道の一軒だと思っている場所 […]
けいさんのブログ 食べ歩き・飲み歩き・温泉・サウナ・経営
「琥珀の時、静かに流れ」 ―― 夜の本厚木にて ―― 火曜日の夕方、塾の仕事を早めに切り上げ、ひとり、小田急線に揺られて本厚木へと向かいました。 目的地は、駅の北口から厚木中央公園に向かっていく途中にあるとあるバー。私にとって、本厚木でもっとも「バーらしいバー」、つまり、王道の一軒だと思っている場所 […]
「グラスの向こうに揺れる灯」 ―― 夕暮れのワインバーにて、家族と ―― 日が長くなってきた初夏のある日。まだ空がうっすらと明るさを残している夕刻、家族三人で駅からほど近いワインバーを訪れました。 住宅街に静かに佇むその店は、控えめな外観ながら、灯りがともると、ふと立ち寄りたくな […]
「静けさの温度」 ―― 火曜日、家族とともに。ある銭湯にて ―― 火曜日は塾の定休日。仕事の手を休め、家族と過ごす時間を大切にする日です。 この日は、妻と一歳の娘を連れて、近くの銭湯へ足を運びました。 開業から十五年ほど経つこの温浴施設は、派手さこそないものの、どこか肩の力を抜かせてくれるような安心 […]
「グラスの向こう側にて」 ―― とあるバーにて ―― 夜風がほんの少し肌寒く感じられる季節になってまいりました。仕事を終えた帰り道、まっすぐ帰宅するにはまだ惜しいような、そんな夜もございます。 向かったのは、駅の近くにある、古びた建物の二階にひっそりと佇むバー。控えめな看板がひとつ掛けられているだけ […]
一日の仕事を終えて、塾の照明を落とし、鍵を閉める。 生徒たちの声が消え、通りには夜の空気が満ち始める頃、ようやく私は、講師ではない一個人に戻る。 塾講師としての顔。経営者としての顔。父親としての顔。 それらの役割が、少しずつ夜に溶けていく。そのときにはじめて、心の中に残っていた“言葉にならなかったも […]