【HUB(東京ドームシティ・ラクーア前)】Oasis東京ドーム公演の前後に浸る、ギネス片手の熱狂レポート

はじめに

東京ドームに響くギターの余韻を肌で感じた夜。10月25日(土)/26(日)のOasis来日公演は、会場だけでなく周辺のパブやバーにもファンの熱気を波及させていました。

私も公演の前後に水道橋のHUB(東京ドームシティラクーア店)へと立ち寄り、ギネスのパイントを傾けながら、Oasis ナンバーがバックグラウンドに流れる、熱狂と郷愁の混じった時間を過ごしてきました。

以下、当日の様子をできるだけ丁寧に、取材視点で書きます。会場情報や公演スケジュール等は公式情報と現地の観察に基づいています。

当日のコンテクスト — 公演と会場のタイムライン

Oasis の東京ドーム公演は、Live Nation の公演案内にあるとおり、10月25日(土)/26日(日)に開催されました(開場15:30/Oasis本編18:30等のタイムテーブル)。

この日、東京ドームに向かう動線の途中にあるラクーア・LaQuaエリアには、開演前からファンや来場者の姿が多く見られ、HUBのようなパブは“待ち合わせ”“前哨戦”“余韻の共有”の場になっていました。

17:00ごろ — 公演前のHUB(ウォームアップ)

開演前、HUBに入るとまず目に付いたのは「顔ぶれの多様さ」。

TシャツやジャケットにOasisのロゴやツアーグッズを身につけた若い世代から、2000年代のUKロックを追いかけてきた中年層まで、年齢層が幅広く、皆が“これから始まる”期待を共有していました。

店内のモニターではながれていない時間帯でも、客の口ずさみや会話から既にセットリストの話題で盛り上がっており、BGM代わりにOasisの曲がかかると一気にボルテージが上がる—そんな空気感がありました。

HUBは東京ドーム(ラクーア)から歩いて数分の位置にあり、立地面でも最適な“前哨地”です。

注文は定番の ギネスのパイント

黒ビール特有のロースト感とクリーミーな泡が、これからの夜の長さをうまく受け止めてくれる“前菜”のように感じられます。

グラスを傾けながら隣席の方と「Tonight’s set?」「何が聴きたい?」といった会話を交わす時間は、コンサート会場での“個人的体験”を共有する前の、ほのかな連帯感の時間でした。

21:00過ぎ — 公演後のHUB(余韻の合唱)

公演が終わり、駅へ向かう道を一歩折れてHUBに戻ると、店は大混雑。

入店するまで1時間近くかかりましたが、その分人が多く、さらに一体感を増していました。

ステージでの大合唱の延長戦とも言える光景が繰り広げられ、知らない者同士が“同じ歌”を大声で歌い合っている。特に名曲がかかると、テーブルごとに歌詞が自然に口から出てきて、大合唱に発展する瞬間が何度もありました。SNSや掲示板でもファンの合唱や熱狂が話題になっており、現場の空気は確かに“お祭り”でした。

こうした現象は、会場を出た後の居酒屋やパブでよく見られる“余韻の共有”ですが、HUB のようなパブは飲み物を片手に“自然発生的に歌い合う”場として機能します。

ギネスの重みが声を下支えするかのように、飲み手の声にも芯が入る—そんな印象を受けました。

サウンドと選曲の空気感

この日の店内BGMは完全にOasis寄りで、コアなファンのリクエストに応えるかのようにクラシックなナンバーが中心。ライブと同じ曲順で盛り上がる場面もあり、店側・常連の配慮(あるいはその場のノリ)で、曲がかかれば自然に声が上がる、拍手が起こる―それは一種の“拡張されたライブ”のようでした。

セットリストの共有や歌詞のうろ覚えを補完し合うような会話も多く、知らない人に対しても親切に歌詞を教える光景も見かけました。公演のセットリストは他の海外のライブレポートにも残っており、実際にOasisの名曲群が多く演奏された報告が出ています(セットリストの記録は複数のライブレポサイトで確認できます)。

ギネスを飲みながら見た「ファン文化」の一端

  • 年齢の幅が広い:Oasisは90年代のブリットポップを象徴する存在で、若いファンも多いが、昔からの世代が多く集まるのも特徴。世代横断的な“歌えるレパートリー”が場をつなぐ。
  • コスチューム/グッズの多用:ツアーTやスカーフ、フラッグを身につけた人が多く、ちょっとした“即席ファン・ミーティング”ができていた。現場の写真やSNS投稿もそれを裏付けています。
  • 歌のコミュニケーション:歌を媒介にした会話が増え、初対面同士でも「この曲のここが好きだよね」とすぐに仲良くなれる。これはライブ文化特有の“即席親密化”だと感じました。

HUBという場のプロファイル(なぜここが刺さるのか)

HUBはチェーンながら、英国パブ文化を気軽に体験できる場として長年の信頼を持つ存在です。

東京ドーム界隈のラクーア店は立地的にコンサート客やスポーツ観戦客の導線上にあり、待ち合わせや余韻の共有、また混雑時の“落ち着ける場所”として優れています。

TripAdvisorや店舗案内のレビューでも、イベント開催時の臨時のにぎわいや、会場から徒歩圏である利便性が高く評価されています。

また、HUBのナショナルスタイル(ギネスやラガービールの確かな供給、スポーツ中継や音楽に合わせた雰囲気づくり)は、ロックファンが自然に集まる土壌を作り出していると言えます。

店側もイベント開催日は音楽・テレビの選曲やスタッフの配置で“対応”することが多く、結果として公演と一体になったナイトライフが生まれます。

取材者メモ(観察記録)

  • 来店時間帯:25日/26日両日、講演前 17:00頃、終演後 21:30頃に来店・23:00まで滞在。
  • 飲んだもの:ギネス(pint)をまとめて数杯。注文時の提供は人が多すぎたためバタついていたが、泡のクリーミーさは維持されていた。
  • 客層:男女比はほぼ同程度。コアなファン(バンドT等)から、ふらりとライブ帰りに寄ったカジュアルな客まで。
  • 空気感:曲がかかるたびに大合唱が起きる“ライブ前後の延長戦”状態。店内の許容度は高く、スタッフも笑顔で対応。
  • 写真・記録:現場の写真はSNSでの拡散が盛ん。ファン同士の集合写真や乾杯の瞬間が多く投稿されている(現地での撮影は周囲の同意を取るのがマナー)。

感想(個人的な総括)

HUBでの時間は、コンサートという一つの“儀式”を会場外でも持続させる、いわば「余韻のサンクチュアリ」でした。

ギネスの重さが声の太さと短絡的に呼応するように、歌が高まると店全体が参加者の大合唱でひとつになっていく。そうした場面に居合わせると、音楽が単なる“聴覚の体験”を超え、即席の共同体を生成する力を持っているのだと実感します。

Oasisの来日公演が、単に会場だけで完結するイベントではなく、街のパブや路地の居酒屋までも巻き込みながら、音楽の記憶を拡張していく様子は印象深かった。

次回、東京ドームでの大きな公演があるときには、ぜひまたHUBに立ち寄り、ギネス片手に歌声を合わせたいと思います。

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