法人設立をひとりでやってみた話(その二)

〜登記申請、本番はここから〜

定款の認証が終わった日の夜、私は少し肩の力を抜きながら、ブラックニッカのハイボールを一杯。娘はすでに夢の中。隣では妻がスマホを見ながら、静かに笑っていました。

こんな夜に、「さて…次は登記だな」などと考えている自分を、ほんの少しだけ褒めてやりたくなりました。

法務局への登記申請には、先に作った定款をもとに、会社の情報を細かく入力していきます。

使用するのは、前回と同じく「法人設立ワンストップサービス」。代表取締役就任承諾書、取締役就任承諾書、発起人決定書、資本金の払込み証明書の作成…などなどなど、やることは山ほどあります。

全体の設計図はあるものの、正直なところ、それぞれの書類がどうつながっているのか、最初はよくわかりませんでした。

たとえば、「資本金の払込は証明できますか?」という設問が出てきたとき、まだ通帳にお金を移しただけなのに、それを“証明”する手続きが必要だと気づきます。銀行の明細をPDFに変換し、そこに電子証明をし、その後アップロードしようとすると、「形式が大きすぎます」とはねられる。

ここからまた、謎の書類作成への戦いがが始まりました。

作業中、特に苦戦したのが「電子署名」。自分自身と、妻(取締役)の電子署名を、マイナンバーカードを使って済ませるのですが、これがまた…めんどくさい。

マイナンバーカードをカードリーダーに私のものを指しては署名…妻のものに差し替えてはまた署名…何度も何度も差し替えて、同じ作業を繰り返しました。

この作業はやりすぎて本当に慣れましたね。カードを指す→パスワードを打つ→電子証明、という王道の三段活用。最後に、書類に不備があり、それをまた繰り返すという負のスパイラルへ…

あらためて、「登記って、自分でやるもんじゃないな」と思わされた瞬間でもありました。

それでも、一歩ずつ進めていくうちに、画面のチェックマークがひとつ、またひとつと進んでいくのが、妙に嬉しい。

「あと少しで終わりです」という表示が出たときには、夜もふけていていました。娘が寝返りをうったと思われる「ドン!」というタイミングで、ようやく“提出ボタン”を押しました。

6月5日。父の誕生日にあわせて、法人設立のスタートを切ってからもうすでに数日が経ちましたが、ここから審査を経て、正式に法人としての登記がなされることになります。

自宅の机の上で、マイナンバーカードとパソコン相手に格闘したこの数日。思っていた以上に地味で、そして静かな船出でしたが、ふとしたときに「自分でやったんだな」と、じんわり湧いてくる実感があります。

次回は、登記申請で書類を書類の再提出を何度も繰り返した話をします。

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