WordPressでやらかした。写真を大量に消してしまった日– メディアライブラリ整理中に起きた悲劇 –④

「画像は見える」けれど「管理画面には無い」

前回、自動復元を行ったことで、削除してしまった500枚近い画像が無事に戻りました。

表示されていなかったバナー画像や、記事中の挿絵などはすべて元どおり。サイトとしての見た目も完全に復元されて、ようやく一息つけました。

ただし、一点だけ違和感が残りました。

画像ファイルは戻っているのに、メディアライブラリには表示されないということです。

原因は「WordPressの画像登録の仕組み」にありました

これはWordPressの構造によるものでした。

  • 投稿画面などに貼り付けた画像は、実際にはサーバー上の wp-content/uploads フォルダに保存されている
  • 同時に、WordPressのデータベースにも「この画像がライブラリにある」という情報(メタデータ)が登録されている

ところが、サーバー側で「ファイルだけを復元」した場合、データベース側の登録情報までは戻りません。

つまり、画像ファイルとしては存在していて、記事の中では正しく表示されるけれど、WordPress管理画面(=メディアライブラリ)上では“存在していないことになっている”という状態が発生していたのです。

結論:放置してもOK。でも、気になる人は……

この状態は、実は機能的には問題ないとのこと

  • 記事内で表示されていれば、閲覧ユーザーには影響なし
  • 投稿編集時に新たにアップロードすれば、それ以降はライブラリ上にも表示される
  • 既存の画像が必要であれば、URL指定や再アップロードで対応可能

つまり、無理に再登録したり、ツールで復元しなおす必要はないのです。このまま運用を続けても、何ら問題はないのです。

ただ、「やっぱりライブラリに見えていた方が安心だなあ」という場合には、以下のような方法もあるようです。

補足:メディアライブラリに再登録する方法(必要な場合)

  1. 「Media Sync」などのプラグインを使う
     – uploadsフォルダ内の画像をスキャンして、メディアに再登録してくれる
     – ただし、メタ情報(投稿日・紐づいた記事など)は空になる
  2. 手動で再アップロードする
     – 既存のファイルを一度PCに保存して、改めてアップロードし直す
     – こちらも記事との紐付けなどは自分で調整が必要

※いずれの方法も慎重に行う必要あり。問題がない限りは「放置」が一番安全とのこと。

失って気づいた「仕組み」と「安心」の価値

今回の一件を通じて、あらためて思ったことがあります。

「分かっているつもりで使っていたものほど、実は分かっていなかった」ということが。

WordPressの画像管理。メディアライブラリと実ファイルの関係。自動バックアップの挙動。そして、「復元」という最後の手段のあり方。

日々、当たり前のように操作しているものが、どれだけ繊細に成り立っているのか。失ってみて、ようやくその“当たり前の有り難さ”に気づかされました。

おわりに:これからWordPressとどう向き合うか

サイト運営において「事故」は避けられないものです。

それでも、仕組みを知っておくことで、最悪の事態を防ぐ術は身につけられると思います。

今回のやらかしは決して誇れることではありませんが、同じような状況に陥った誰かの参考になればと思い、こうして書き残しておくことにしました。

そして、これからもこつこつと、安心して続けられるWordPress運営を目指していきたいと思います。

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