自力での復元に限界を感じて
前回、エックスサーバーの自動バックアップからデータ取得を試みたものの、ファイルが見つからず、データが上書きされていた可能性が高いというところまでお話ししました。
ここで私は、ある決断をしました。
「もう、自動復元に頼るしかないな…」と。
最近更新をしたホームページデータが無くなってしまうことを恐れて、最初は手動で戻す道を探していました。しかし、たとえファイルが見つかったとしても、そのファイルのバックアップデータを展開して、uploadsフォルダの中から必要な画像だけを取り出して…それを一つひとつ貼り付けなおしていく…という作業は、いざやろうとするとかなり骨が折れるものでした。
影響を受けたのは、一部のサイトのみ
私の環境では、エックスサーバーの1つの契約内で、2つのWordPressサイトを運用しています。
ただ、今回のトラブルで影響を受けたのはそのうちの1サイト、学習塾のものだけであり、このサイトはまったく問題なく稼働しています。
ですので、サーバー全体を復元してしまうと、この無事なサイトにも影響が及ぶリスクがある。それは避けたいと考えていたのです。
ですが幸いなことに、エックスサーバーの「自動復元」機能では、対象ドメイン(=対象サイト)を指定して、個別にWeb領域だけを復元することが可能だったのです。その仕組みに頼ることにしました。
復元前に立ち止まった、たった一つの不安
とはいえ、復元申請を進めようとしたときに、ふと不安がよぎりました。
「本当に、これで元に戻るんだろうか?」「消したあの500枚、本当に救えるんだろうか?」「復元中に他のデータに影響が出たりしないだろうか…」
何度か確認画面を見つめたあとで、ようやく覚悟が決まりました。
このまま中途半端に画像のない状態で公開を続けるより、一度しっかり“時間を巻き戻す”方がいいだろうと。
復元申請。そして、祈るような時間
対象は「Web領域」だけ。対象ドメインは、影響を受けた塾のサイト。バックアップ日は「6月25日」。
条件を丁寧に確認し、深呼吸をひとつ。そして、復元申請ボタンを押しました。
復元処理には20〜30分ほどかかるとのこと。その間は、ブラウザを閉じず、何もせず、ただじっと待ちます。
終了。そして、表示された“あの画像たち”
ステータスが「復元完了」に変わったのは、およそ30分後のことでした。
そっとブラウザを立ち上げ、塾のサイトを開いてみます。
…無事、戻っていました。
トップページのバナー。記事中に使っていたイメージ写真。固定ページのヘッダー画像。
すべて、元どおりに表示されていました。
メディアライブラリには無いけれど
ここでひとつ気づいたことがあります。
WordPressのメディアライブラリには、削除前の画像が表示されていないのです。
このことに関して、また不安に感じはしたのですが、これはおそらく、サーバー側から画像ファイルは復元されていても、WordPress側の「画像一覧に登録されている情報」は復元されていないためだと思われます。
結果として、記事内では画像がちゃんと表示されるのに、メディアライブラリを開くと“存在しない”ことになっているという状態になってしまったのだと。
次回予告
画像は表示されている。けれど、メディアライブラリには表示されない。この少し不思議な状態について、次回はもう少し掘り下げてみたいと思います。
復元後の状態をどう受け止めるか、何をやって、何をやらなくてもいいのか。トラブルのあとに考えたことを、次回まとめてみます。